特定空家とは?
「特定空家」とは、2015年に施行された「空家等対策の推進に関する特別措置法」に基づき、以下のような状態にある空き家を指します。
倒壊など保安上の危険がある状態
老朽化が進み、屋根や外壁が崩れる恐れがある建物。
衛生上有害な状態
ゴミが放置され、悪臭や害虫・害獣の発生が見られる場合。
景観を著しく損なう状態
外壁の破損や雑草の繁茂などで周辺環境に悪影響を与える場合。
周辺の生活環境を保全するために放置が不適切な状態
不法侵入や犯罪の温床となる可能性がある空き家。
特定空家に指定されると、自治体から「助言」「指導」「勧告」「命令」が行われ、最終的には強制撤去や罰則(50万円以下の過料)を受ける可能性があります。また、固定資産税の軽減措置が適用されなくなるため、税負担が大幅に増加することもあります。
一宮市における特定空家対策
愛知県一宮市では、空き家問題に対処するための具体的な取り組みが進められています。一宮市は、名古屋市や豊田市に次ぐ愛知県内で3番目に人口が多い市であり、空き家問題への対応が急務となっています。
一宮市の取り組み
「一宮市空家等対策計画」の策定
一宮市では、空き家の適切な管理や活用を促進するための計画を策定しています。この計画に基づき、特定空家の調査や所有者への指導が行われています。
補助金制度の活用
耐震改修工事費の補助
木造住宅の耐震診断や改修工事に対する補助金が提供されています。
解体工事費の補助
老朽化した空き家の解体費用の一部を助成する制度もあります。これにより、空き家の撤去を経済的に支援しています。
空き家所有者が今すぐできること
空き家を所有している方にとって、特定空家に指定される前に適切な対応を取ることが重要です。以下のステップを参考にしてください。
1. 状態の確認
まずは、空き家の現状を把握しましょう。老朽化や衛生状態、周辺環境への影響を確認し、必要に応じて専門家に相談してください。
2. 管理の徹底
定期的に清掃や点検を行い、建物の劣化を防ぎましょう。
雑草の除去やゴミの処分を行い、衛生状態を保つことが大切です。
3. 活用方法を検討
空き家を放置せず、活用する方法を検討しましょう。
売却:不動産会社や空き家バンクを活用して売却を進める。
賃貸:リフォームを行い、賃貸物件として活用する。
地域貢献:地域のコミュニティスペースやシェアハウスとして提供する。
4. 補助金制度を活用
一宮市のように、自治体が提供する補助金制度を活用することで、経済的な負担を軽減できます。耐震改修や解体工事を検討している場合は、自治体の窓口に相談してみましょう。
空き家問題を解決するための一歩を踏み出そう
空き家問題は、所有者だけでなく地域全体に影響を及ぼす重要な課題です。しかし、適切な管理や活用方法を見つけることで、空き家を地域資源として再生させることが可能です。一宮市の取り組みや補助金制度を参考に、まずは小さな一歩を踏み出してみてください。
「空き家をどうすればいいかわからない」と悩んでいる方は、ぜひ弊社に相談して下さい。空き家を適切に管理し、活用することで、地域社会に貢献しながら自身の負担を軽減することができますよ。