こんにちは。「Sketch」ブログ担当のライター、カジヤマシオリです。

一宮・萩原商店街をあてもなく散策してみて、ふらっと立ち寄った「後藤荒物店」。

これまで「よろず屋」な店内や昭和レトロな雑貨たちを紹介しました。

お店に立つ後藤さんに、商品の説明をお願いすると…

後藤荒物店のことや、萩原商店街のことがたくさん聞けました。

気づけば、もう17代目。

昭和レトロなグッズを説明する後藤さん。

―「後藤荒物店」は、始めて何年くらいになるんですか?

後藤さん「はっきりした年数はわかんないけど、私の主人で17代目です」

―17代!なんだか徳川幕府みたい。長いですね。

後藤さん「そうですね。でも、荒物屋になったのはそこまで昔のことじゃないですよ。時代にあわせて、代ごとに商売替えしてます。前は農機具屋さんでした。ほら、店の入り口の方にカゴがあったでしょう?あれも、農機具屋さんだったころの名残りです」

たしかに、農機具はお店を入って右側、壁づたいにずらりと並びます。

―それでも、17代も続いているなんてすごいと思います。地元の人に愛されているお店なんですね。

後藤さん「昭和レトロな雑貨を探しに来る人もいるけど、地元の常連さんが多いです。遠くまでお買い物に行けない年配の人も、ここなら歩いて来れるし。それに合わせて商品を仕入れたりしますよ」

―時代に合わせて商売替えしていたことにも通じますね。例えばどんな商品ですか?

後藤さん「たとえばコレ。100円コーナーです。街の100円ショップみたいな品ぞろえよりは、お客さんの反応にあわせて仕入れてく感じ。たとえば量りは評判が良くなくて。年配の人だと目盛りの数字が小さくて読めないし、慣れている人はいちいち量りを使わずに目分量でやっちゃうし。逆に缶切りは売れますよ。今の若い人は使い方を知らない人も多いと思うけどね」

今の萩原商店街、昔の萩原商店街

―私、今まで萩原商店街をずっと歩いて来たんですけど、たくさん車が走ってますね。

後藤さん「昔はこんな感じじゃなかったんですよ」

―そうなんですか?昔の商店街はどうだったんですか?

後藤さん「私がここに嫁いできた40年くらい前は、お店の前の道も肩がふれあうくらいに、人がいっぱい歩いてて。ずいぶん変わりましたよ」

―たしかに、そのくらい時間が経てば、変わりますよね。

後藤さん「2年くらい前までは、道の両脇にカラフルなかざりがずっとぶら下がっていたんです。今はそれもなくなっちゃって、さみしくなったなと感じます」

私が商店街を歩いていたときに感じた寂しさ、ここでお店をやっている後藤さんも感じていたようです。むかしの商店街の賑わいは、たしかに今の姿からは想像つきませんね。

―昭和レトロな雑貨のことから、萩原商店街のことまで、たくさんお話を聞けて勉強になりました。最後に、このページを見ている人にメッセージがあればどうぞ。

後藤さん「毎朝、棚に並ぶ商品を見て『はやくアンタたちお嫁に行ってよ!』って思ってます。これからもたくさんの人に来てほしいですね。写真撮影もどうぞどうぞ!」

萩原商店街で、今も元気にお店に立つ後藤さん。とても気さくな女性でした。店内に気になるものがあれば、気軽に声をかけてみてください。

なんでも屋さん、よろず屋さんの「後藤荒物店」。

確かに何でも売ってるけど、品ぞろえは後藤さんの個性やこだわりが出ているような気がしました。

地元の人々の生活に役立つお店であると同時に、昭和レトロに心惹かれる人の「オアシス」のような場所です。食べ歩きしながら、お買い物しながら、立ち寄ってみては?

後藤荒物店

【住所】 愛知県一宮市萩原町萩原70

【電話番号】 0586-68-0651

【営業時間】だいたい9:00~18:00

【定休日】火曜日

※お店に行きたいときは、あらかじめ電話で連絡しておくと確実です。